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エキスパートコラム

EC基礎講座(全11回)

第10回:正確で効率的なルーチンワーク(運営担当者)

執筆:杉浦 治(一般財団法人 ネットショップ能力認定機構)

2013年1月16日更新

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今回は、地味ですがネットショップで要となる業務、運営業務について解説します。運営業務では、「正確さ」と「効率」が求められます。業務の「正確さ」は、お客様にご提供するサービス品質に直結します。感激されるようなサービスだけがサービス品質ではありません。約束したことをキッチリやる、ということがショップサービスの基本になります。

この「正確さ」を追い求めすぎると、コストが増す結果になります。たとえば、間違いのない業務遂行のためにスタッフを増員すれば、人件費が増えますね。ですから、この2つの要素のバランスが大切だと言うことになります。両方の改善を日々追いかけていくのです。

運営業務の目標[業務効率化 vs サービス品質向上]

運営業務の全体像、ルーチン業務の流れ

下記の図は、ルーチン業務の全体像を表したものです。ショップの規模が大きくなると、倉庫業務を外部に委託したり、それにともなって商品データベース連携の作業が増えたりするなど様々な業務が追加されますが、まずは、お客様からの注文を毎日処理する、基本的な流れを知ってください。

運営の基本的な流れと、発送するメールの流れ

運営担当スタッフは、左側の「運営業務の基本的な流れ」を毎日くり返す事になります。右側の上部「発送するメール」は、ルーチンワークの中で必ず発送するメール(一部省略されることもあります)を指します。必ず発送するメールとは、お客様が「ショップから届くはず」という先入観を持っているメールですので、発信を怠ると「非常識なショップ」というレッテルを貼られてしまいます。「その他のメール」は、ケースバイケースで発信が必要になるメールです。

絶対に守らねばならない、最も重要なお客様との約束

運営スタッフは、接客をし、注文を受け付け、代金を受け取り、商品を梱包してお客様に引き渡します。実店舗では意識する必要がないのですが、ネットショップで最も意識しなければならないのは「納期」です。実店舗では在庫している商品をその場でお渡しするので納期など気にしないのですが、ネットショップでは、「買った商品は、いつ手元に届くのか?」が、お客様にとって重大な関心事になることを認識してください。

この「納期」に関する最も重要な約束が、Webサイト上で確約している「発送日」です。お客様に約束した発送日に、間違いなく商品を発送しなくてはなりません。天候の著しい悪化や、不慮の交通事故などにより配達が遅れることはありますが、発送が遅れるというのはショップの怠慢なのです。お客様との約束を守れないサービスは、最悪のサービスです。

「絶対に守らねばならない、最も重要なお客様との約束」とは、当日発送予定の商品を、間違いなく発送することです。

朝、事務所に出勤したスタッフは、最初の業務として受注確認をしますが、その際に「配送業者が集荷に来るまでに、当日発送予定の商品が、予定のスタッフで間違いなく発送準備できるか?」を、厳密に問わねばなりません。「人手が足りない」だけではダメです。ギフト包装の作業が多いのか? 大型商品の割合が多いのか? などを詳細に把握し、どの業務を手伝ってくれるスタッフが、何時頃から何時頃まで必要なのか?を見積もって、手配をせねばなりません。

一般的な業務量と、作業場の配置

毎月の粗利益で100万円を目標として、店長と運営スタッフの2名で経営しているショップがあったとします。お客様の購買単価が5,000円、粗利率40%だとすると、毎月500個の出荷が必要になります。週休1日だとして平均20個/日の出荷が必要です。当然ながら、出荷数には波がありますから、多い日は40個の出荷が必要ということも少なくありません。

運営スタッフが朝一番で受注確認をした際に、40件の注文(それ以外に問い合わせやクレームメールもある)をみて、"ニコッと微笑むか?"が、ショップ経営のカギになります。その日、40件の煩雑な作業が待っているとスタッフが感じ、苦悩の表情を浮かべるようならば、このショップはスタッフに辞められてしまうことになるでしょう。注文詳細(商品ピックアップ情報)を印刷するプリンターが別の階にあったり、倉庫が別の建物にあったりすると40個の荷物を当日の17時までに一人の運営スタッフが準備するなんて不可能なのです。ここで申し上げたいのは、運営スタッフの移動が極小化するように、在庫を含めた事務所設備を配置することの重要性です。

下記の図は、小規模ショップにおける事務所設備の配置例ですが、作業の手順と設備の配置を一致させることが重要なポイントになります。

作業の手順と設備の配置

サービス品質で"及第点"となるための注意点

最後に、サービス品質を落とさないために注意すべき主要なポイントを挙げておきます。

受注確認

  • お客様の指定した"決済方法"と、想定される"購入目的"の間に不自然な点はないか?をチェックする。
  • 決済方法毎に、その後の段取りをマニュアル化しておく。

ピックアップ

  • どのタイミングで在庫を割り当てるかは、厳密にルール化しておく。
  • 在庫切れの場合の対応をマニュアル化しておく。

検品

  • 検品マニュアルを整備し、マニュアルどおりに実施する。
  • マニュアルには、検品箇所、判断基準を明記しておく。

梱包

  • 梱包作業中にスタッフが移動しなくてよいように、必要資材を周辺に配置しておく。
  • 梱包資材を適切な大きさに切り揃える作業も、事前に実施しておく。
  • ガムテープの長さから、注意シールを貼る位置までルール化する。
  • ペットの臭い、タバコの臭いが付かぬように注意する。(全行程にて注意)
  • 適切な同梱物を漏れなく同梱する。
  • 破損を防ぐ梱包テクニックを習得しておく。
  • ギフトラッピングのテクニックを習得しておく。

発送

  • 配送業者のスタッフに気持ちよく荷物を運んでもらえるよう、笑顔で荷物を渡し、(挨拶など)ひと言でよいので声がけする。

ショップの価値を決めるのは、取扱商品だけではありません。サービス品質はお客様のイメージに極めて大きな影響をあたえます。固定客になって頂けるかどうか?についても、サービス品質が大きな影響を与えます。

"サービス"というと、クレーム対応など特別な対応ばかりに目が行きがちですが、ルーチンワークによって提供される、素早い出荷、安全で清潔な梱包などが、どんなに忙しいときでも当たり前に実施できることは、経営に大変に大きな影響を与える最も重要な"サービス"です。

一方で、この部分をスタッフの才能に任せてしまっていて、きちんと設計していないショップをよく見かけます。最近の優良ショップは、極めて高いレベルでサービス品質と業務効率の両立をしています。優良ショップをベンチマーク(体験購入したり、よく観察したりするなど)して、自社業務の改善に活かしてください。

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杉浦 治(すぎうら・おさむ)

杉浦 治(すぎうら・おさむ)

一般財団法人ネットショップ能力認定機構 理事

2002年デジタルハリウッド株式会社取締役に就任。IT業界における経営スペシャリスト育成やEC事業者向け研修開発を行う。2010年4月「ネットショップ能力認定機構」設立。ネットショップ 運営能力を測る「ネットショップ検定」を主催し、自ら講師として全国でセミナーを実施。

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