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ECサイトあれこれ

「いまだから話せる、繁盛ショップの大失敗」アンジェ

2012年12月19日更新

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「いまだから話せる、繁盛ショップの大失敗」アンジェ

本日は、ライフスタイルのセレクトショップ、「アンジェ web shop」を運営するセレクチュアー株式会社の経営者、洞本 昌明(ほらもとまさあき)さんにお話をうかがいます。

洞本さんが経営するネットショップを、ご紹介いただけますか

ショップ名は「アンジェ web shop」といいます。「アンジェ」とは、フランス西部、4つの川が合流するメール川沿いに開けた河港都市の名前です。シンプルでゆとりを楽しむフランス・アンジェ地方の暮らしのように、気ままで楽しいライフスタイルを提案していきたいという思いを込めました。

インテリア雑貨から、ファッション、フードまで、楽しいエッセンスを含んだアイテムを取り揃えています。いつものカフェにいるように、ゆっくりくつろぎながら楽しめる空間とともに、ライフスタイルを提案しています。現在では、インテリア雑貨・ファッション・フードを合わせ、15,000アイテムを超えるまでに成長しました。

ECを始めた経緯を教えていただけますか

大学卒業後イタリア系の専門商社へ就職しました。「ラ・ポルチェラーナ・ビアンカ」という会社です。社名はイタリア語で「白い磁器」という意味で、白磁の食器を輸入販売していました。そこで1年間、営業として勤務しました。
家業は“ふたば書房”という本屋で、書籍と雑貨の販売をしていたのですが、兄が書店を継ぎ、私が雑貨屋を継ぐことになっていたので、その雑貨に関わりがある会社に就職をしたのです。

洞本家には「必ず一度は東京で働かなければならない」といったルールがあります。経済の中心である東京の地理を知っているだけで、東京のビジネスパーソンとの間で「ビジネスが円滑にすすむ」そんな父の発想です。

あるとき、雑貨の専門誌に"東京の雑貨屋一覧マップ"を見つけまして、そこに掲載されていた150店舗に全部行き、自分なりのランク付けをしました。結局その中から2社に絞ったのですが、1社は女性の採用のみだったので、もう1社の「ラ・ポルチェラーナ・ビアンカ」に応募、晴れて就職することになりました。

1年後に家業のふたば書房グループに入社し雑貨部門へ配属。最初の2年間は神戸大丸内の店で働きましたが、そこで出会った大丸の課長に厳しく指導をして頂き、お客様満足を第一にすることを叩き込まれました。お客様への接し方を100%完璧に!と、徹底的に鍛えられました。この時代の経験が、今の「アンジェ web shop」の経営哲学になっています。

その後、京都のアンジェ本店異動となり、EC事業部を立ち上げたのです。ネットショップと言えば、当時は「本」「家電」が売れ筋でした。雑貨で売上が上がっているネットショップは見当たらなかったので、実店舗が無ければ、ネットで雑貨を売ってみようとはしなかったと思います。

2000年の7月にネットショップを準備し、実店舗のお客様向けにメールマガジンを出したところ、予想以上の成果が出ました。これが「快感」でした。メールマガジンでは、まず私という店長の人間性を伝え、それからショップを伝えるように心がけていました。スタート時は私一人だけでしたが、2005年には自社スタッフ30人+委託先の物流センターという体制になるまで成長しました。

その後は、順調に事業が拡大したのですね?

いえいえ、壁はありました。ネットショップの売上拡大に伴い倉庫も拡大していったのですが、2007年5月に「日本発のEC専用倉庫を立ち上げたいので、その第一号にアンジェの倉庫を任せてもらえませんか」という提案がありました。当時すでに2度の倉庫引越をしてきて、ここが3社目でした。

この会社は3PL事業者だったので提案書や計画書も丁寧だったため信頼し、委託することになりました。(※3PLとは、「サードパーティ(第三者)ロジスティクス」のこと。企業の流通機能全般を一括して請け負うアウトソーシングサービスを指す。)

しかし、この会社もBtoC向け物流は、初めての経験だった事もあり、結果、想定外の事態が発生しました。まず引越の当日、トラックで全商品を移動させたところ、倉庫のキャパシティ(容量)が足りず、屋内倉庫に入らない商品が出ました。そのため軒先に商品を置き、シートをかぶせて凌ぎました。論理的には足りていたスペースが、実際に配置してみると計算が大幅に違い、商品が全く置けなくなってしまったのです。さらに、当時の出荷数が一日あたり500個程度にも関わらず、新倉庫からは一日200個程度しか出荷できませんでした。つまり、ご注文頂いたお客様に、商品をお届けできなくなってしまったのです。

結局、新倉庫にアウトソースするどころか、京都と東京からスタッフが現地へ行き、倉庫スタッフにラッピング教え、商品を保管するロケーションも計画し直すことになりました。できるだけお客様をお待たせしないように、とにかく増員してもらい対応しました。1ヶ月後には何とか新倉庫でも業務が回るようになったのですが、この移転は失敗だったと反省し、3ヶ月後には4度目となる移転をしました。この際、見学回数も増やし実績を持つ所を選び、細かな点にまで協議してから決めました。

この経験は、活きていますか?

実は、これらの経験から、「最適倉庫マッチング」というサービスを立ち上げ、EC事業者の皆様に倉庫の紹介やアドバイスを行なっています。ネットショップは、それぞれが違った商品を扱い、異なった特徴を付加価値にして運営をしています。

ですから、それぞれのショップが必要とする倉庫の要件は様々なのです。倉庫にも得意不得意な商品、作業があり、価格やサービスにも個別の特徴があります。

ネットショップが倉庫を探される際、それらを把握し評価することは非常に難しいのが現状です。そこで私たちが全国60社、200拠点以上の倉庫の特徴を把握した上で、そのショップにベストの倉庫を一切無料でご紹介しています。

相見積もり、価格交渉、移設の際のシステム繋ぎ込みにもご相談に乗らせていただいています。なお、当社契約の倉庫には、サッカーボールに空気を入れてくれたり、洋服の寸法を測り写真を撮る、発送完了メールを送信してくれる、10キログラムの商品を100グラムずつ小分けしてくれる倉庫もあります。

これからECを始めるひとに向けてメッセージをいただけますか

はい。私は「ECは片手間でできる商売では無い」と、心から感じています。そもそも小売業はお客様あっての商売なのですが、対面で接客できる実店舗と違って、ECは直接声を聞いたり、表情を見たりすることができません。しかし一方で、心と心が繋がっていないと継続してお買い物をして頂けない。実は、とても内面が重要な商売です。本当の「お客様商売」だと思います。

私からのメッセージは、
「心からお客様のことを想い、一生懸命に尽くす。ここが良循環の始まり。」
ということです。

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大橋 淳

洞本 昌明

セレクチュアー株式会社 店舗運営責任者

【経歴】

1975年京都生まれ。大学卒業後、輸入食器業へ就職。
その後、家業のふたば書房グループへ入社し雑貨部門へ配属。
2000年新規事業としてEC事業部「アンジェ web shop」を立ち上げ、2005年EC事業部をMBOし、セレクチュアー株式会社として独立。9年連続楽天Shop of The Yearインテリア部門第1位、日本オンラインショッピング大賞最優秀大規模賞他を受賞。2012年HP制作、写真撮影、物流倉庫マッチングなど”売る為の”ネットショップ支援事業を行うセレクチュアーソリューション株式会社を設立。
著書:Eコマース成功の条件(日本経済新聞出版社/共著)。

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