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エキスパートコラム

基本から学ぶSEO(検索エンジン最適化)(全12回)

第12回:SEOの効果測定

執筆:益子 貴寛(株式会社まぼろし)

2015年3月30日更新

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「基本から学ぶSEO(検索エンジン最適化)」では、SEOの考え方や取り組み方を解説します。最終回である第12回は「SEOの効果測定」。まず、効果測定の方向性を確認したあと、通常のサイト運営時とリニューアル前後のふたつの側面から、どのような取り組みを行うべきかを見ていきましょう。

SEOの効果測定の方向性

SEOの効果測定というと「オーガニック検索での順位がどれだけ上昇(または下落)したかを測定すること」とイメージする人が多いのではないでしょうか。

たしかに、検索順位の上昇はホームページへのトラフィックを増やす一因になりますが、ある調査によると、一般的な検索キーワード(クエリ)に関する検索結果画面でのクリック率は、1位で31.24%、2位で14.04%、3位で9.85%であり、6位から10位では3.73%に過ぎません。つまり、1位や2位など相当の上位表示が達成できないと、トラフィックの大幅な増加は期待できません。

SEOの効果測定では、

  • 意図しているキーワードでの順位確認
  • 意図しているキーワードでの集客状況

がもっとも大切です。

具体的なケースを考えてみましょう。埼玉県で住宅のガーデニングやエクステリアの会社を営んでおり、ホームページの検索順位が「ガーデニング」「庭づくり」などのキーワードで上位にあるとします。しかし、ほかの都道府県からのトラフィックが大半であれば、実際のビジネスに貢献してくれる(仕事の増加につながる)可能性はほとんどないといってよいでしょう。

この会社にとっては、「ガーデニング 埼玉」「庭づくり 埼玉」「庭 デザイン 埼玉」などでの検索順位のほうが重要です。また、いっそう地域を限定した「ガーデニング 川越市」「庭づくり 川越市」「庭 デザイン 川越市」などは、トラフィックの量がそもそも少なくても、ひとつひとつの質が高く、実際のビジネスに貢献してくれる可能性が高いといえます。

このような考えのうえで、

  • 検索結果画面の最適化
  • ユーザー向けの最適化
  • インデックスの最適化
  • クローラー向けの最適化

の4つの観点から取り組み(第3回:検索エンジンはページをどのように評価しているか 参照)、効果を検証することが基本です。

さらに、通常のサイト運営時とリニューアル前後では、目のまえの課題として取り組むべき中身が異なります。以下、詳しく見ていきましょう。

通常のサイト運営時のSEO

通常のサイト運営時は、継続的なコンテンツの追加や更新、小さな改善といった作業が中心です。 トラフィックに大幅な変化もなく、SEOは経過観察が中心となるでしょう。

なかでも、次の取り組みは継続的に行っておきたいところです。

これら以外に、サイト運営の安定期にこそ意識したいのは、Googleのアップデートなどの大きな動きです。将来的に大幅な対策が必要そうであれば、その準備をしておく、ということです。2014年から2015年にかけて、スマートフォン対応、HTTPS/SSL化、ローカルSEOなどは、おおよそどのホームページにも共通する喫緊の課題です(第11回:Googleのアップデートと対策 参照)。

リニューアル前後のSEO

通常のサイト運営時と異なり、リニューアル前後のSEOでは、取り組むべきことがたくさんあります。まず、サイト構造が大幅に変わるため、その事実をGoogleに明確に伝えましょう。

具体的には、次のようなクローラビリティを高める取り組みが必要です。

  • .htaccessで、URL変更ページの301リダイレクト設定
  • robots.txtで、クローラーの巡回を避けるフォルダ指定の見なおし
  • Fetch as Googleで、クローラーの巡回の促進
  • XMLサイトマップの送信

Googleのウェブマスター ツールの「クロール」というカテゴリでは、上記のようなクローラビリティと高める取り組みと効果検証が行える。

もし(HTTPS化を含めて)ドメイン名の変更をともなうのであれば、Google アナリティクスの設定変更、ウェブマスター ツールの設定変更も必要です。

リニューアルによって、しばらくの間、トラフィックがかなり減少することがありえます。Googleによる評価の見なおしはもちろん、これまでたくさんのトラフィックを集めていたページがなくなったり、内容を大幅に変更したことが大きな理由です。

もしトラフィックの量を増やすためのリニューアルなら、あまりよい状況とはいえませんが、ホームページを本質的に改善すれば改善するほど、一時的であれこのような状況が発生しえます。数か月などそれなりに長い期間にもとづいて適否を判断しましょう(そもそも、トラフィックの量を増やすためだけであれば、リニューアルよりもコンテンツの強化に力を入れたほうがよかったかもしれません)。

一方、トラフィックの質を高めるためのリニューアルではどうでしょうか。リニューアル後、最低でも数週間から1か月くらい待たないと充分なデータは得られませんが、まず意図しているキーワードでの順位や集客状況を確認するのが大切です。すでに述べたとおり、その会社が特定の地域を対象にしたサービスを提供しているのであれば、都道府県名や地区町村名など地域キーワードでの流入が増えたかどうかです。

これらはGoogle アナリティクスの「オーガニック検索キーワード」や、ウェブマスター ツールの「検索クエリ」を見て確認します。特にウェブマスター ツールは、検索クエリを表示回数、クリック数、クリック率(CTR)で並べ替えることができ、このようなキーワード分析に役立ちます。

さらに、「Google インデックス」というカテゴリの「コンテンツ キーワード」を見て、ホームページの主力キーワードの変化を確認しましょう。リニューアルによって都道府県名や市区町村名を主力キーワードのひとつにしたいと望んだのであれば、実際にそれが果たせているかどうかを確認します。もし果たせていなければ、コンテンツの調整や追加を行うのが妥当です。

コンテンツ キーワードは、そのホームページのポテンシャル(潜在的な力)を判断するのにも役立ちます。リニューアルによってトラフィックが大幅に減少したとしても、コンテンツ キーワードがおおよそ自分たちが意図しているキーワードで構成されており、SEOに関するほかの取り組みも適切であれば、これから質の高いトラフィックが集まると期待できるからです。

Googleのウェブマスター ツールの「Google インデックス」というカテゴリでは、特に「コンテンツ キーワード」に注目。リニューアルによって、ホームページの主力キーワードがどのように変化したのかを確認できる。もし意図しているキーワードが上位になければ、コンテンツの調整や追加が必要となる。

最終的には、コンバージョンの増減が問われる

ホームページの継続的な改善でも、大幅なリニューアルでも、最終的にはコンバージョン(問い合わせ、資料請求、来店予約など)の増減が問われます。検索エンジンからのトラフィックの増減は、あくまで付随的なものに過ぎません。

流入チャネルとして、検索エンジンからのコンバージョンが増えていれば、SEOがコンバージョンに貢献できているといえます。より明確な、たとえば採用応募の増加が目的であれば、コンバージョンのなかでもその数が問われるでしょう。

ただし、入り口が検索エンジンだったとしても、コンテンツやマーケティングに関するほかの取り組みや、問い合わせへのていねいな回答などのリアルな行動のほうが、コンバージョンへの貢献度が高い可能性もあります(第1回:検索エンジンの向こう側のヒトを考える 参照)。したがって、数の増減そのものではなく、傾向としてどうかの判断に使うのが妥当です。

あるサイトのコンバージョンについて、リニューアル前後で比較したもの。「google / organic」が30.61%、「yahoo / organic」が46.15%増加。SEOの観点から、リニューアルがコンバージョンに貢献しているといえる。

広告モデル(広告収益型)のホームページであれば、広告の表示回数の参考値となるページビューの増減が、新規顧客向けではなく既存顧客(リピーター)向けの改善やリニューアルを行ったのであれば、新規セッション率の増減が問われるかもしれません。

このように、なにをKPI(Key Performance Indicators/重要業績評価指標)とするかによって、成否の判断が大きく異なります。改善やリニューアルの目的をしっかりと定めたうえで、KPIの目標値を設定しましょう。

まとめ

検索順位そのものも、検索エンジンからの集客についても、「量」だけではなく「質」が問われます。ひと昔まえ、ホームページを公開している会社がそれほど多くなかった時代、どのホームページもコンテンツがあまり充実していなかった時代は、トラフィックの量が質を担保していました。

しかし、現在はどうでしょうか。量と質は必ずしも一致せず、むしろ量よりも質を追求しなければ、成果に直接つながらない時代になっています。SEOでも「量よりも質」に目を向け、さまざまな取り組みを行うことが大切です。

1年間、全12回の連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。

SEOを切り口にしながら、Webマーケティング全般やホームページの方向性そのものに関わる話題を扱ってきました。

はじめてWEBの一般的な読者像を考えると、むずかしいトピックがあったかもしれません。それでも「大切なことは伝わる」と信じ、ひとつひとつの回、ひとつひとつの話題をできるだけていねいに書きました。

ウェブというメディアの重要性は、いよいよ増すばかりです。テクノロジーとマーケティングが互いを助けとし、力強くドライブしている世界に身を置くことは、ほかの領域ではなかなか味わえない楽しさがあります。

みなさんと一緒に、これからもダイナミックな世界を生きていけたらと願っています。

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益子 貴寛(ましこ・たかひろ)

益子 貴寛(ましこ・たかひろ)

株式会社まぼろし 取締役CMO
https://maboroshi.biz/

1975年、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院商学研究科修了。
Webサイトのコンサルティング、企画・設計、制作業務、教育、執筆活動に従事。社団法人 全日本能率連盟登録資格「Web検定」プロジェクトメンバー。元・金沢工業大学大学院 工学研究科(東京・虎ノ門大学院) 知的創造システム専攻 客員教授。

主な著書に『Web標準の教科書』(秀和システム)、『伝わるWeb文章デザイン100の鉄則』(同)、『現場のプロから学ぶXHTML+CSS』(共著、マイナビ)など。
2017年5月、企画・構成から監修、執筆まで総合的に関わった書籍『ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブック 3 Webディレクション 第3版』(ワークスコーポレーション)が発売。

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