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エキスパートコラム

基本から学ぶSEO(検索エンジン最適化)(全12回)

第8回:コーポレート/ブランドサイトのSEO

執筆:益子 貴寛(株式会社サイバーガーデン)

2014年12月8日更新

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「基本から学ぶSEO(検索エンジン最適化)」では、SEOの考え方や取り組み方を解説します。第8回は「コーポレート/ブランドサイトのSEO」。会社案内、ニュースリリース、製品やサービスに関する情報が中心のホームページに合ったSEOを解説します。

公式情報を発信する「唯一無二」の存在

会社など法人に関する情報が中心のホームページを「コーポレートサイト」、製品やサービスに関する情報が中心のホームページを「ブランドサイト」といいます。たとえば「コカ・コーラ」は、次のようにコーポレートサイトとブランドサイトを分けて運営しています。

ただし、大規模企業や有名ブランドでないかぎり、コーポレートサイトとブランドサイトを分けずに、コーポレートの中にブランド(製品やサービス)のページを用意し、情報を発信するのが通常です。あるいは、ひとつの代表的なブランドを軸にホームページを作り、コーポレートの情報は一部(会社概要や運営会社など)として含めるケースもあります。どちらの場合でも方向性に大きな違いはなく、それぞれの強弱が異なるだけです。

コーポレートサイトは、その会社や取り組みに関する「唯一無二」の情報を発信する拠点であり、それだけで高いオリジナリティが、ある程度以上は約束されています。社名やブランド名で検索した場合、検索結果画面ではそのホームページのトップページやブランドページがかなり上位に表示されるケースがほとんどです。競合他社や競合ページを懸念する必要も、ほぼありません。

したがって、コーポレートサイトでは、基本的なSEOを行っておくこと、検索エンジンからの評価を下げるような対策を行わないことが中心といえます。詳しくは後述します。

Googleで「はじめてWEB」で検索した結果。はじめてWEBの公式サイトが最上位に表示される。

とにかく「守りのSEO」を意識する

Googleの「ウェブマスター ツール」を利用し、ホームページがGoogleからどのように評価されているかを把握できます。コーポレートサイトは特に、第3回:検索エンジンはページをどのように評価しているかで解説したとおり、ウェブマスター ツールを参考に基本的なSEOを実施すること、特に、マイナスの評価を避けるために「守りのSEO」を意識することが大切です。

中でも、次の3点は気をつけたいところです。

  • 適切なタイトルや概要文

    特に「HTMLの改善」で、ページタイトルや概要文の重複や過不足の確認(ページそのものの重複、つまり「重複コンテンツ」のチェックにもなる)

  • インデックス状況の把握

    日常的なページの追加にあわせて、登録ページが増えているかどうかの確認(頻繁に確認する必要はなく、たまにでよい)

  • robots.txtの用意

    検索クローラーの巡回対象が妥当かどうかの確認(一部を除外している場合は特に)

また、ウェブマスター ツールで注意や警告が表示されている部分が、そのホームページに存在するSEO上の問題点といえます。できるだけ早く改善しましょう。

Googleが定めているスパム(不正行為)を行わないことも、きわめて重要です(Googleのウェブマスター向けガイドラインを参照)。コーポレートサイトが「唯一無二」の存在であるということは、それだけ頼りにしている人が(潜在的にも)多いということです。

偶然であれ必然であれ、検索エンジンからそのホームページがスパムを行っていると判断された場合、検索順位が大幅に下がったり、検索結果に表示されなくなる可能性があります。その結果、見たい情報が見られずに困る人が出てきてしまいます。このような事態を発生させないという責任感を胸に、ホームページを運営することが大切です。

プレスリリースなどのPDFにも、SEOを

コーポレートサイトは、社名、製品名やサービス名での検索訪問が多いのが特徴です。さらに、上場会社など大規模企業であれば、PR(Public Relations/広報)やIR(Invester Relations/投資家向け)情報へのニーズが高いといえます。

プレスリリースや決算書などをPDFで公開している場合、PDFそのものにもSEOの観点から工夫を施すことが大切です。PDFは検索エンジンのクロールやインデックスの対象となっており、HTMLページと同じように検索結果画面に表示されます。

PDFの編集ツールである「Adobe Acrobat」では、PDFのメタ情報が指定できます。PDFの検索性を高めるために、次の4つを実施するとよいでしょう(Googleの見解は、Google ウェブマスター向け公式ブログ「検索結果における PDF ファイルの取り扱いについてのヒント」を参照)。

  • タイトル

    具体的でわかりやすい内容を指定する(HTMLのtitle要素に相当)

  • 概要文

    文書を要約した端的な内容を指定する(HTMLのmeta descriptionに相当)

  • PDFへのリンクテキスト

    たとえば「カタログはこちら」ではなく、「2014年版○○カタログはこちら」など、PDFのタイトル相当の内容を指定する

  • HTMLでも同等の情報を提供している場合(やや高度)

    XMLサイトマップでPDFとHTMLのどちらが優先的かを指定したり、「canonical」でどちらかに正規化する

そもそも、PDFで情報を提供することの是非もあります。概してPDFよりもHTMLのほうが軽量で表示が速く、多様な環境で閲覧しやすいといえます。たとえば、外国人がブラウザの自動翻訳機能を使って、日本語を母国語に変換したい場合もHTMLのほうがスムーズです。なるべくPDFではなくHTMLで情報を提供できないかを検討するとよいでしょう。

PDF編集ツール「Adobe Acrobat」でのメタ情報の指定(ツールバーの「ファイル」→「プロパティ」を選択)。
タイトルと概要文(Acrobat上ではサブタイトル)に適切な内容を指定しておく。

もしブランドサイトを立ち上げるなら

コーポレートサイトとは別にブランドサイトを立ち上げる理由として、まず「キャンペーンを展開したい」というニーズがあげられます。

キャンペーンは、予算規模が大きい場合はテレビCMや新聞広告などのマス広告と連動して、ウェブでの取り組みと直接関係する部分では、リスティング広告やソーシャルメディア、メールマガジンなどを活用しながら行います。

キャンペーンに必要なのは「新規性」や「機動性」であり、関係者の意思決定や実作業にはスピードが求められます。コーポレートサイト内でキャンペーンを展開してしまうと、合意形成、承認や決裁の手間から、関係者のスピーディな動きが期待できない可能性があります。

また、コーポレートサイトをよく利用しているユーザーと、キャンペーンが対象としている顧客像は、必ずしも一致しないケースがあります。このような場合も、ブランドサイトを別に作って然るべきです。責任者や運用体制の違いも理由としてあげられるでしょう。

SEOの観点からも、上記のようなケースが当てはまる場合は、ブランドサイトを別に立ち上げるのが妥当です。さらに、次のふたつも大きなデメリットと考えられます。

  • コーポレートサイトとしての明確なテーマ性(ウェブマスター ツールでは「コンテンツ キーワード」として確認できる)が損なわれる
  • アクセス解析データとして、コーポレートのコンバージョン(長期的で継続的なもの)とキャンペーンのコンバージョン(短期的で断続的なもの)が、トータルの数値として一緒にカウントされてしまうと、成果の明確化や期間比較に支障が出る

まとめ

コーポレートサイトやブランドサイトのSEOのポイントは、次のとおりです。

  • ほかにはない「唯一無二」の存在であり、それだけでオリジナリティが高い
  • 社名やブランド名で検索した場合、かなり上位に表示されるケースがほとんど
  • マイナスの評価を避けるために「守りのSEO」を意識する
  • PRやIR情報をPDFで提供する場合、PDFそのものの検索性を高める工夫を
  • ブランド(製品やサービス)のキャンペーンを行うなら、別のドメインを取得して(ブランドサイトを立ち上げて)、そこで展開する

社名、製品名やサービス名で検索すると、自社のホームページ以外にも、メディアで取り上げられたときの記事や、ブログやカスタマーレビューでのクチコミ情報を目にするでしょう(このような検索行動を、個人レベルでは「エゴサーチ」や「エゴサーフィン」といいます)。

中には、自社にとって望ましくない情報があるかもしれません。消費者が抱いている印象や顧客の本音として、冷静に受け止めることが大切です。もし誤認や誤解が含まれているならば、ホームページでの情報発信やユーザーとのコミュニケーションが足りていないのかもしれません。こういった点をきちんと振り返ることも、長いホームページ運営の中で欠かせないプロセスです。

第9回では、ホームページの目的別のSEOとして、ふたつ目の「ニュースサイトのSEO」を解説します。

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益子 貴寛(ましこ・たかひろ)

益子 貴寛(ましこ・たかひろ)

株式会社まぼろし 取締役CMO/株式会社サイバーガーデン 代表取締役
https://maboroshi.biz/
http://cybergarden.jp/

1975年、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院商学研究科修了。
Webサイトのコンサルティング、企画・設計、制作業務、教育、執筆活動に従事。社団法人 全日本能率連盟登録資格「Web検定」プロジェクトメンバー。元・金沢工業大学大学院 工学研究科(東京・虎ノ門大学院) 知的創造システム専攻 客員教授。

主な著書に『Web標準の教科書』(秀和システム)、『伝わるWeb文章デザイン100の鉄則』(同)、『現場のプロから学ぶXHTML+CSS』(共著、マイナビ)など。
2013年5月、企画・構成から監修、執筆まで総合的に関わった書籍『ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブック 2 Webデザイン 第2版』(共著、ワークスコーポレーション)が発売。

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