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エキスパートコラム

ソーシャルメディアビジネス活用講座(全12回)

第11回:ソーシャルメディア活用におけるリスク対策

執筆:大月 茂樹(ニイハチヨンサン)

2014年2月12日更新

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「ソーシャルメディアビジネス活用講座」では、ソーシャルメディアをビジネスに活用するための心得、ソーシャルメディアを使った集客手法やコミュニケーションなどについて解説していきます。
第11回のテーマは、「ソーシャルメディア活用におけるリスク対策」です。

たとえ自分・自社が利用していなくても、どこかで言及されている

当事者と航空会社が実際にやりとりをしている様子。航空会社は「Twitterの運用時間が9:00~17:00までであるため、返答が遅くなり申し訳ありません。」と返答していますが、激高している顧客へそのような弁解をしてしまうと逆効果です

これは昨年9月に海外で実際にあった、Twitter広告を利用して企業へのクレームが行われた事例です。あるTwitterユーザーが、自分の父親が飛行機を利用した際に預けた荷物を紛失されたことに立腹し、名指しで「この航空会社の飛行機には乗るな!顧客サービスが無茶苦茶だ!」という怒りをTwitter広告を利用して拡散したというものです。

この広告ツイートには1,000ドルの費用がかかり、広告ツイートの表示回数は76,800回、それを見たユーザーがクリックやリツイートなどの行動を起こした回数は14,600回だったそうです。もちろん、これはインターネットのみならず、テレビなど他のさまざまなメディアでも採り上げられ、大きな話題となりました。

こうした事例は昨年、日本国内においても散見されました。ワイドショーなどでも度々採り上げられ、インターネットには詳しくない人であっても、そうした「炎上事故」があったことを知っています。コンビニエンスストアで冷凍庫に入った様子、食材を祖末に扱っている様子や洗浄機器の誤った使い方をしている様子などをおさめた写真をソーシャルメディアで共有し、それが他のユーザーにより拡散され、休業、ひどいものは閉店・廃業に追い込まれるという事態にまで至っています。

誰もが気軽に情報発信ができるようになったことは素晴らしいことです。その一方で、あなたやあなたの会社が発信を誤ったり、第三者があなたやあなたの会社へ非難やクレームを寄せることで、思わぬトラブルになってしまうことがあります。昔は実社会で実際に面識があり、つながっている人間関係の間でしか広まらなかった情報が、今ではインターネット、ソーシャルメディアという強力なツールを通じて極めて短時間のうちに、かつ、広範に拡散してしまうのです。

ソーシャルメディアを利用していなくても、また、積極的に情報発信していなくても、気づかないところで、気づかないうちにあなたやあなたの会社について言及されている可能性があることは、認識・理解をしておくべきでしょう。

策定すべき3つのガイドライン

Facebook、Twitter、LINE…と、利用するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は人それぞれであるとしても、ソーシャルメディアは日常生活の中に溶け込んでいます。個人として情報発信する場合と業務においてそうする場合との区別はつけにくく、業務時間外の個人の発言であっても第三者に本意を解釈されず炎上し、会社へまでその影響がおよぶこともあります。

従って、ソーシャルメディア担当者や担当部署だけではなく全従業員やアルバイトに対して、ソーシャルメディアを利用する際の心構え、就業規則や法令の遵守、情報漏えいの禁止などを周知しておく必要があります。

そこで策定しておきたいのが、ソーシャルメディアを利用する際の心構えやルールなどを明文化したソーシャルメディア・ポリシーであり、少なくとも以下の3つを作成すべきです。

  コミュニケーションガイドライン 利用ガイドライン 運用ガイドライン
対象 生活者、関係者 従業員・アルバイト 運用担当者
周知方法 Webサイトで公開 Webサイトで公開 社内で教育
目的 どのような意図でソーシャルメディアを活用しているのか、そのスタンスを表明する ソーシャルメディアを利用する際に知っておくべきマナーやルール、楽しさや便利さなどを示す 管理・運用に必要な社内手続き、公開しても良い情報や自主判断に委ねられる範囲などを示す
内容
  • 企業としての考え
  • 運用方針
  • 責任範囲
  • 問い合わせ窓口
  • SNSアカウント一覧
  • 企業としての考え
  • ソーシャルメディアの解説
  • マナー・ルール
  • 相談・連絡先
  • 管理・運用ルール
    (認識の標準化)
  • 管理・運用ルール
    (例外対応)

これらのガイドラインをゼロから作成するのは大変です。そこで、第三者機関である一般社団法人インターネットコンテンツ審査監視機構のWebサイトで公開されている「ソーシャルメディア・ポリシ策定の手引き(Ver1.0)」を参考にすると良いでしょう。企業や組織がソーシャルメディア・ポリシーを策定する際に注意すべきポイントが記載されており、ひな形も収録されています。

一般社団法人インターネットコンテンツ審査監視機構のWebサイトで公開されている「ソーシャルメディア・ポリシ策定の手引き(Ver1.0)

ただし、こちらが作成・公開された2011年10月当時と比較してソーシャルメディアを取り巻く環境は激しく変化していますから、現状に合わせた内容の見直しは必要です。以下に示す、ソーシャルメディアを活用している企業が公開しているソーシャルメディア・ポリシーを参考にしながら、自社向けに内容を検討すると良いでしょう。

リスク対策

ソーシャルメディアを活用する際のリスクとして、「炎上」はやはり意識しておかなければなりません。「炎上」とは、ソーシャルメディア上で特に誹謗・中傷、非難、クレームなどの書き込みが連鎖的に発生する現象を指します。昨今では、自分自身には直接関係ないことであってもおもしろ半分に情報を拡散するユーザーはめずらしくなく、驚異的なスピードで拡散するのが特徴です。

主な炎上のパターンとして、以下の3つがあります。

  1. ソーシャルメディア担当者自身が起こす炎上
  2. 従業員やアルバイトが起こす炎上
  3. 顧客など第三者が起こす炎上

炎上が発生した際に事実を隠ぺいしたり、歪曲した情報を流したりすると、あっという間にあなたやあなたの会社の信用は失墜してしまいます。隠ぺいや歪曲しようとするとそれを突かれさらに炎上してしまうので、有事の際には極めて真摯な対応が望まれます。

そして何よりも、まずは炎上が発生しないようにすることが重要です。とは言っても、上の3つの炎上パターンのうち1つめと2つめはソーシャルメディア・ポリシーの周知徹底を図ればおおよそ対応できるものの、3つめの「顧客など第三者が起こす炎上」についてはなかなかコントロールが難しいものです。

何も起きないのが理想ではありますが、有事に備えておくに越したことはありません。想定されるリスク要因をあらかじめ洗い出し、対策や手順などを明確にしておきましょう。

1. 想定されるリスク要因を洗い出し、対応をまとめる

これまでにトラブルになりかけたことや、これからトラブルになりそうなことがないか洗い出します。例えば、従業員が公の場でトラブルを起こしてしまったことがあるとか、店でスタッフと来店客とが口論になったことがあるとか、過去に発生した炎上事故も参考にしながら考えると、洗い出しが効率的でしょう。

その上で、ひとつひとつに対してどのように対応するかをあらかじめ決めておきます。炎上が実際に発生した際には、時間に追われなかなか冷静になれるものではありませんから、Webサイトへ掲載する文面や広報リリースの文面などは作成しておくと良いでしょう。

2. 体制・手順の確認とマニュアル化

炎上時の拡散のスピードはおそらくこちらの想定よりもずっと早く、決して待ってはくれません。初動が遅れたり、それを誤ったりすると被害が拡大してしまうこともあります。有事の際にはそれへの対応を担当する部署や担当者、意思決定者を決めておき、迅速かつ的確な対応ができるように準備しておきましょう。

特に、Webサイトの管理を外部へ委託している場合は、あらかじめ有事時の対応を話あっておくのが良いでしょう。

3. モニタリング

過去に国内で発生した炎上事故は、炎上を自社で検知したのか、第三者に知らされたのかで結果が大きく二分されているように思います。後者の場合、気づくのが遅過ぎて既に手に負えない状況になってしまったこと(さらに言えば、そうした事故に巻き込まれる可能性があるかもしれないという当事者意識が全くなかったこと)が原因で閉店・廃業に追い込まれてしまっています。

Googleアラートでアラートを作成する様子

ソーシャルメディアで発生する炎上は、いかに早期に検知するかがとても重要です。前回、インターネット上でのクチコミを調べるための方法のひとつとして「エゴサーチ」を解説しましたが、これを利用したモニタリングは必須でしょう。Twitterのキーワード検索Yahoo!リアルタイム検索のほか、Googleアラートやモニタリング専門のサービスの利用も検討すると良いでしょう。

まとめ

SNSでの書き込みに限らず、ブログでの投稿においても同様にリスク対策が必要です。書き込み・投稿の際には、その文章・内容が誹謗や中傷になっていないか、規則や法令に則っているか、情報を漏えいすることにならないかを十分に確認しましょう。時間に猶予がある場合は、一晩寝かせてみるのも良い方法です(私がブログで良くやる方法です)。

事故や病気と同じように、いつ自分(自社)へトラブルが降りかかって来るかわかりません。「自分(自社)は大丈夫」と都合良い解釈はせず、保険をかけるのと同じようにリスク対策を事前にしっかり行っておきましょう。

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大月 茂樹(おおつき・しげき)

大月 茂樹(おおつき・しげき)

ニイハチヨンサン 代表
http://2843.jp/

1975年、岡山県加賀郡吉備中央町生まれ、岡山市在住。
岡山大学大学院自然科学研究科修了。地元岡山のSIerにて主に官公庁向けのシステム開発やサーバー構築へ従事。その後、Webプロダクションにてフロントエンド・バックエンド開発、Flash制作、一般企業にてインハウスでECサイト運営や各種制作業務を経て、2010年に独立。岡山を拠点にWebサイト制作・Web活用のコンサルティング、スマホアプリ開発などに携わる傍ら、それらをテーマとした講演活動も行なっている。
KDDIウェブコミュニケーションズ CPIエバンジェリスト、倉敷芸術科学大学芸術学部デザイン学科非常勤講師、中小企業庁「中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業」登録派遣専門家、岡山県商工会連合会「エキスパート・バンク」登録派遣専門家。

著書に『マルチデバイス時代のWebデザインガイドブック』(共著、ソシム)がある。

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