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エキスパートコラム

Web文章入門(全6回)

第4回:魅きつけるキャッチコピーのポイント

執筆:益子 貴寛(株式会社サイバーガーデン)

2012年9月19日更新

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「Web文章入門」では、ウェブサイトで求められる文章表現とコピーライティングのエッセンスを解説します。第4回は、利用者にうったえかける「キャッチコピー」です。

商品やサービスそのもの、作り手、利用者の3つの観点から、キャッチコピーに盛り込む言葉を考えましょう。

集客や販売のためのキャッチコピー

キャッチコピーというと、会社の取り組み姿勢やイメージを伝える「コーポレートメッセージ」が思い浮かぶでしょう。ファミリーマートの「あなたと、コンビに」、キユーピーの「愛は食卓にある。」、コスモ石油の「ココロも満タンに」など、時代の空気や消費者心理をとらえた有名なコピーがたくさんあります。

一方、ウェブサイトで主に必要なのは、商品の「ポップ」(販売促進のために商品の近くにおくメッセージ)で表現するような、集客や販売に直接結びつけるキャッチコピーです。

キャッチコピーは3ステップで考える

1. 商品やサービスの「よさ」や「機能」をアピール

集客や販売のキャッチコピーでは、商品やサービスの「よさ」や「機能」を端的に表現し、利用者に「どのようなメリットがあるか」を伝えることが不可欠です。食べたら「おいしい」、使ってみたら「便利」など、利用者が得られるメリットを表現することが、よいキャッチコピーの大原則です。

2. 作り手の「思い入れ」を表現

キャッチコピーで作り手の「思い入れ」を表現すると、利用者にさらに魅力的に感じてもらえるでしょう。

運営側の思い入れには、たとえば「こだわり」「おすすめ」「イチ押し」「自慢の」などがあり(第3回 お店の「こだわり」を伝えようを参照)、商品やサービスのコピーに含めると効果的です。

ただし、使いすぎると効果が薄くなるので、あくまで「適度に」を心がけましょう。

3. 利用者の「感情」や「表情」を表現

利用者の「感情」や「表情」に関する言葉、たとえば「笑顔」「元気」「団らん」「ホッとする」などを含めるのも効果的です。

人がモノを買う、サービスを利用するという行為は、単に「必要だから」「ほしいから」という理由だけでなく、「よろこび」や「おどろき」などポジティブな感情のゆさぶりを期待して、ということが多いものです。だれかに贈り物をするとき、単に「モノが到着する」という事実よりも、「よろこんでほしい」「おどろいてほしい」という気持ちのほうが勝っているはずです。

感情の押し売りはよくありませんので、自分や関係者が食べた(使った)ときの率直な感想を言葉として盛り込むのがベターですが、「利用者にもこう感じてもらいたい」という表現を含めると、さらによいコピーになるはずです。

商品やサービスの「よさ」や「機能」をアピールする + 作り手の「思い入れ」を表現する + 利用者の「表情」や「感情」を表現する

量産するには「決まり文句リスト」を用意しておく

商品数が多いショップでは、1日にキャッチコピーや紹介文を10個も20個も考えなければならない、ひとつひとつに充分な時間が割けない、というケースが少なくないでしょう。

コピーを量産するには「決まり文句リスト」を用意しておくのが便利です。訴求ポイント(消費者に働きかけるポイント)別に使える言葉をまとめておくと、商品ごとに当てはめながらコピーの骨格を作れるので、作業がかなり効率的になります。

充実度 すべて、何でも、詳しい、満載、網羅、総合、完全
手軽さ 簡単、お手軽に、わかりやすく、シンプルに、短時間で
先進性 最新、最先端、一歩進んだ
親近感 あなたの、あなたに、提案
信頼感 安心、信頼、頼りになる、実績のある、評判の
役立ち 役立つ、便利、実用的
意欲的 本気で、応援、はじめよう、スタート
雰囲気 ムード、マッチ、イメージ、シーン、風味
内緒話風 実は、本当は、なんと
買い得感 お値打ち、特価、割引、○%オフ
限定感 ○日限り、○日まで、限定○個、厳選

決まり文句リストは、同じ商品の他媒体掲載時にまったく同じコピーを使うのがはばかられるときや、リスティング広告で広告文のバリエーションが必要なときに、言い換え語を探すのにも使えて便利です。

まとめ

よいキャッチコピーには、

  1. 商品やサービスの「よさ」や「機能」のアピール
  2. 作り手の「思い入れ」を表現する言葉
  3. 利用者の「表情」や「感情」を表現する言葉

の3つが必要です。

おおむねこの順序がそのまま優先順位となるので、「字数制限が厳しい場合は1番目だけを盛り込む」といった、柔軟な判断にも利用できます。

コピーを量産するための「決まり文句リスト」は、日々の経験のなかでどんどん充実させ、自分にとって使いやすいリストに育てていくことをおすすめします。

第5回では、利用者の利便性、検索エンジン最適化(SEO)の両面でとても大切な「ページタイトル」のつけ方を解説します。
(第5回につづく)

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益子 貴寛(ましこ・たかひろ)

益子 貴寛(ましこ・たかひろ)

株式会社まぼろし 取締役CMO/株式会社サイバーガーデン 代表取締役
https://maboroshi.biz/
http://cybergarden.jp/

1975年、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院商学研究科修了。
Webサイトのコンサルティング、企画・設計、制作業務、教育、執筆活動に従事。社団法人 全日本能率連盟登録資格「Web検定」プロジェクトメンバー。元・金沢工業大学大学院 工学研究科(東京・虎ノ門大学院) 知的創造システム専攻 客員教授。

主な著書に『Web標準の教科書』(秀和システム)、『伝わるWeb文章デザイン100の鉄則』(同)、『現場のプロから学ぶXHTML+CSS』(共著、マイナビ)など。
2013年5月、企画・構成から監修、執筆まで総合的に関わった書籍『ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブック 2 Webデザイン 第2版』(共著、ワークスコーポレーション)が発売。

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